heso inc.|株式会社ヘソ

ERAM

ポーラ・オルビスホールディングス発、香水サービス「ERAM」のリブランディング。hesoはアートディレクション、デザイン、アートワーク、空間プランニングまで幅広く担当。「自分勝手に香りを楽しむ、”感性”が味方するフレグランス」をコンセプトとし、WEBサイトでの購入体験から、手元に届くパッケージとしての姿、実体験のイベント空間への落とし込みと、世界観を隅々まで研ぎ澄ませた。
▼ERAM公式サイト
https://eram.jp/

Year : 2024
Client : POLA ORBIS HOLDINGS INC.

Art Direction : Shoko Asai, Minori Sawada(heso)
Design / Artwork : Minori Sawada(heso)
Photographer : Makoto Takeuchi
Writing for "TANKA" : Koichi Ogawa
Production Assistant : Chisato Shibuya(heso)

Web Producer : Ami Furukubo (CEKAI)
Web Art Director / Designer: Takumi Abe (CEKAI)
Web Director : Karen Takagaki (swimmy Inc.)
Web Engineer : Kota Teraoka (swimmy Inc.)
Web Production : swimmy Inc.

Brand Manager : Kohei Oshima, Tetsuya Nishii (POLA ORBIS HOLDINGS)
Creative Producer : Maho Sugimoto (CEKAI)
Production : CEKAI

ERAMは実店舗を持たないオンラインサービス。一番の特徴は「絵」と「言葉」を行き来しながら、自分の感性で香りを選べることだ。
ERAMのリブランディングにあたり、クリエイティブディレクターであるCEKAIさんから、アートディレクション&デザインの分野で入って欲しいとお声がけいただいた。
その時は、ERAMというブランド名(=古語でいう”選む”)と、“百人一首”の情景にインスピレーションを得て香りを作る、ということが決まっていたが、その他全てがこれからというタイミング。初回打ち合わせで、ここからもの凄いスピードで何かが動いていくという、ただならぬプロジェクトのスタート地点に立っている予感がしたことを覚えている。
まず最初に動くべきことは、パッケージデザインと新生ERAMのロゴデザインだった。けれど、私たちは急ぎそれを進めることが、一部を切り抜いて動くことのように感じ、頼まれてもいないのにオンラインサービスにおける体験方法の提案を挟ませていただいた。単純に、そこを考えないことにはデザインに進めなかったし、購入体験における価値を定めたことが、ロゴ・パッケージ・空間、もちろんwebサイトに及ぶ全ての指針になった。
パッケージをとっても、単体ではなく全て繋がって考えられている分、大変なのは、一箇所の変更がその他のアイテムにも芋づる式に影響してしまうこと。配送テストは何度も何度も繰り返され、コンマ1mmレベルの単位で調整していくたびに、共に動いてくれたパッケージ業者さんの尽力も忘れてはならない。
記者発表の空間プランニングでは、オンラインでの体験価値を軸に、その『実体験版』として組み立てていった。ここでのプランは、その後のpop up イベントでもERAMの世界観を強く打ち出す空間づくりに役立っている。会場に訪れるお客さんは、実際に香りを嗅ぐことはもちろん、webと同じく「絵」や「言葉」から他感覚で選んでいける。それにより、先入観なく新たな香りと出会うことができ、そして、日々の何か新しい扉が開くような体験につながることを願っている。POLAのお二人からお聞きしたところ、まさに、香りや短歌やデザインなど…様々な切り口から購買に繋がっているとのことで、私たちにとってそんなご報告は嬉しいことこの上ない。