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生酛造りのきもとさん

沢の鶴から発売された新しい日本酒、〝生酛(きもと)づくりのきもとさん〟のコンセプト開発からデザインまでを担当した。沢の鶴が得意とする酒造り、「生酛造り」を、日本酒に詳しい人もそうでない人にもわかりやすく伝えたいという思いをコンセプトにし、〝きもとさん〟というキャラクターを開発。商品の魅力を語らせる仕組みを提案。語りかける商品ラベル、飲んで話すアニメーション、お酒の魅力を伝えるwebサイトまで、トータルで制作した。

Web: https://www.sawanotsuru.co.jp/brand/kimotosan/

Year : 2023
Client : SAWANOTSURU co.,LTD.
Agency : TRINUS,Inc.

Creative Direction / Concept Branding : Chika Suto
Art Direction / Design / Movie : Minori Sawada
Web Design / Chisato Shibuya

Copywriting / Satoru Shimizu

沢の鶴とTRINUSがタッグを組む新しい日本酒の商品開発に関わるため、神戸にある沢の鶴本社で酒造りの現場を見学した。そこから1年以上の月日をかけてチームできもとさんを作り上げてきた。沢の鶴の酒造りを見た中で注目したのは沢の鶴がこだわる生酛(きもと)造りという製造方法。米の魅力を活かした酒造りの製法だ。
伝統的な生酛作りをわかりやすく親しみやすく伝えたいという思いから、“きもとさん”というキャラクターを通して訴求したいと考え、そこからキャラクター開発を進めていった。
発酵過程で微生物がサバイバルしていくイメージから、始めは原始人のような風貌の肝っ玉母ちゃんをイメージしてキャラクターを考えたが、沢の鶴のある神戸市に暮らしているマダムというイメージを肉付けしたことで、お出かけする時はきちんとメイクをして、髪のセットも欠かさない、お喋り好きだけど、どこか品がある、そんなきもとさん像が出来上がっていった。
美味しい日本酒は美味しい米からということで、きもとさんの輪郭もふくよか米シルエットにこだわった。パーマをあてた髪が顔にかかることで、米粒の欠けを見事に表現している。
きもとさんの商品デザインが完成に向かう頃に、「きもとさんを動かしたらどうだろう?」というアイデアが出てきた。黒目がクルクル動いたり、口が上下に開いたり、木桶から出たり入ったり、マリオネットのような限られた動きに制限しながらも、表情豊かに喋り倒すきもとさんが、頭の中に浮かんできた。
きもとさんのセリフには、神戸の方言のネイティブチェックが常に入り、なんと沢の鶴の広報担当である矢野さんがアテレコを担当してくれた。きもとさんに命が吹き込まれ、まさにチームワークで生み出された愛すべきキャラクターが誕生した瞬間だった。

※音声付きの動画はぜひ、「生酛造りのきもとさん」特設サイトにてお楽しみください!
https://www.sawanotsuru.co.jp/brand/kimotosan/